SAPPHIRE OrlandoでSAP Fioriの無償化が発表されましたが、SAP Screen Personasも無償になっています。
SAP Screen PersonasはSAP GUIの使いにくい画面をノンコーディングでカスタマイズできるUI/UX製品です。
SAP FioriはSAP Gatewayの導入・設定や使用するシナリオ次第では最新EHPが必要など要件が多少高いですが、
SAP Screen PersonasはSAP KernelとSAP BASISの条件を満たせばよいのでけっこう簡単に導入できます。
ただし、Unicodeが必須となっていますので留意ください。
SAP Screen Personas 1.0、2.0どちらも同じ前提条件で以下となっています。
| NetWeaver 700 | NetWeaver 701 | NetWeaver 702 | NetWeaver 731 | NetWeaver 740 |
---|
SAP Kernel | 721 patch level 228 | 721 patch level 228 | 721 patch level 228 | 721 patch level 228 | 740 patch level 65 or 741 patch level 31 |
SAP BASIS | SAPKB70024(SP24) | SAPKB70109(SP9) | SAPKB70207(SP7) | SAPKB73101(SP1) | Release |
詳細および最新情報は以下のSAP Noteでご確認ください。
今回SAP ERP 6.0 EHP7 based on SAP NetWeaver 7.40 SR1環境に
現時点で最新のSAP Screen Personas 2.0 SP2を同一システム上にインストールしたので手順の流れを紹介します。
インストール自体はSAINTでアドオンを追加し、いくつかの後処理をするだけなので非常に簡単です。
- インストールメディア、サポートパッケージをSAP Service MarketplaceのSoftware Download Centerからダウンロード
- Installation and UpgradesのSAP Screen Personas 2.0(メディア番号51046885 SAP Screen Personas 2.0 Add-On Installation)
- Support Packages and PatchesのSAP Screen Personas 2.0 => PERSOS 200(SP1はSAPK-20001INPERSOS、SP2はSAPK-20002INPERSOS)
- また、SAP Screen Personas 2.0 SP2を適用するにはSPAM 7.40 Version 53以上が必要なため最新のSPAMも
- クライアント000にログインし、トランザクションコードSAINTでアドオンインストールを実施。事前のSPAM更新を忘れずに
- 必要に応じてトランザクションコードSNOTEでSAP Note 1964257の該当SAP Noteを適用
- SAP Note 1869640に従って後処理を実施
*これはSAP Screen Personasのバージョン/SPレベルで手順が異なります- SAP Screen Personasを利用するクライアント(今回の例では100)にログインし、トランザクションコードSCPR20からBCセット/PERSOS/BCSを有効化します
- カスタマイジングオブジェクト/PERSOS/V_OVRSCRでエラーが出た場合は有効化モードの選択をExpertモードにして再実行します
- 有効化が問題なく完了したことを確認します
- テーブル/PERSOS/OVRCTLのコンテンツはBCセット有効化に含まれないため、クライアント000から移送依頼でコピーする必要があります。まず、クライアント000にログインし、トランザクションコードSE01を実行し移送オーガナイザでカスタマイジング依頼を作成します。タスクに含むオブジェクトはR3TR TABU /PERSOS/OVRCTLです
- Functionをダブルクリックし、テーブルキーに*を入力して保存します
- 最後にSAP Screen Personasを利用するクライアントで先ほど作成した移送依頼をインポートします。トランザクションコードSCC1から元クライアント000、移送依頼に先ほど作成したものを、また依頼サブタスクを含むにチェックを入れて実行します
これでSAP Screen Personasのインストールは完了です。
ちなみに増分リソースのサイジングについてはSAP GUI for HTMLを参照にしてください。
実際の利用にあたってはメモリ関連のSAPカーネルパラメータem/global_area_MBなどの調整も必要です。
この後はコンフィグレーション資料に従って接続設定をする必要があります。接続設定については後日紹介する予定です。