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Author's profile photo Kimikazu Kabata

SAP Datasphere モデリングTips:階層定義とドリルアップ/ドリルダウン

本ブログでは、SAP Datasphere (以下、「Datasphere」) にて、多次元分析レポート用に「階層」を設定する方法について解説します。

階層という言葉は少し難しいと感じられるかもしれませんが、Analytics ツールでドリルダウン/ドリルアップするために、この設定操作は各項目間の「上下関係」を指定する作業になります。

下記の通り、SAP Analytics Cloud (SAC) にて、例えば「製品ライン」毎の売上の棒グラフを選択してドリルダウンすると、その配下のレベルである「製品カテゴリ」毎の売上データを見ることができます。

 

 

また、テーブル形式においても、分析軸で階層構造で集計したデータを確認することが可能です。

下記は、地域 > 国 > 都市 >  顧客 毎の売上データを階層化して表示している例になります。

 

このように、ドリルダウン/ドリルアップを行うための、Datasphere での階層定義の方法について解説します。

 

※ 今回のブログの内容は、下記のブログを確認/経験された方が対象になります。

はじめての SAP Datasphere Part 3 : モデリング

 

上記のブログで解説した手順において、「ディメンションの設定/作成」をする際にこの作業を行います。追加で設定を行うこともできます。

今回は、前出のブログの続きとして、追加作業の操作手順として解説します。

 

設定の流れは下記の通りです。

1. ディメンションビューに対して階層を設定

2. 分析モデルを再デプロイ

3. SAP Analytics Cloudでのストーリー(レポート)作成

 

1. ディメンションビューに対して階層を設定

まず「顧客ディメンションビューを選択します。

 

階層」のアイコンをクリックして、「レベルベース階層」を選択します。

 

 

ビジネス名と技術名に任意の名前を付けて、「+」ボタンをクリックして、列を追加して「レベル」を設定していきます。

 

顧客ディメンションの各列の階層の順番は、上位から、

「地域」、「国」、「都市」、「顧客」

になりますので、階層が高い順番から指定して行きます。

 

 

 

設定が終わりましたら、「保存」ボタン、「デプロイ」ボタンの順番にクリックして、顧客ディメンションビューを有効化します。

 

 

 

続いて、同じ要領で「製品ディメンションビューに階層定義を追加します。

 

製品ディメンションの各列の階層の順番は、上位から、

「製品ライン」、「製品カテゴリ」、「製品」

になります。

 

設定が終わりましたら、「保存」ボタン、「デプロイ」ボタンの順番にクリックして、製品ディメンションビューを有効化します。

 

2. 分析モデルを再デプロイ

各ディメンションの設定変更を分析モデルに認識させる必要があるので、分析モデルを再デプロイします。

※ 設定変更の必要はありません 

作成済みの「受注分析モデル」をチェックして、「デプロイ」アイコンをクリックします。

 

Tips : ディメンションを利用している分析モデルの確認方法

ディメンションビュー」の画面にて、「インパクトおよびリネージ分析」を選択します。

 

 

表示された画面の左上の「依存分析」ボタンをクリックして、変更したディメンションを利用している分析モデルを確認しましょう。

 

 

3. SAP Analytics Cloudでのストーリー(レポート) 作成

それではSACを使用して、ストーリーを作成してみましょう。

今回は下記のブログで作成したストーリーに「ページ」 を追加します。

(新しいストーリーを作成しても構いません)

はじめての SAP Datasphere Part 4 : ストーリー作成

 

前回、作成したスートリーを選択します。

 

右上の「編集」ボタンをクリックします。

 

ページを追加するために、「+」ボタンをクリックし、「キャンバスページを追加」を選択します。

 

新しいページが作成されました。

チャート作成のためのメニューを表示します。「その他」>「アセット」を選択します。

 

左メニューから「チャート」を選択し、キャンバスにドラック & ドロップします。

 

メジャー」に「売上」を選択します。

 

 

次に「ディメンション」を設定します。

 

各ディメンションに「階層マーク」が表示されていることが確認できます。

 

ここでは「製品 (製品ディメンション)」を選択します。

 

表示された棒グラフをクリックします。3本線の下矢印マークをクリックして「ドリルダウン」できることを確認します。併せて上矢印マークもクリックして「ドリルアップ」も確認します。

 

続いて、テーブルも作成していきましょう。

左メニューから「テーブル」を選択し、キャンバスにドラック & ドロップします。

 

」の「+ディメンションを追加」をクリックします。

 

顧客 (顧客ディメンション)」を選択します。

 

「> (all)」と表示されました。後ほど、解説します。

 

次に「」の「+ディメンションを追加」をクリックします。

 

製品ライン」を選択します。

 

テーブル表示が変更されました。

 

テーブル内の「> (all)」をクリックしてください。顧客ディメンションの最上位レベルである「地域」毎の売上が集計されて表示されました。

 

さらに「>Asia PAC」をクリックして、その下のレベルの項目毎に集計されたデータが確認できます。

 

設定が完了したら、保存してください。

 

右上の「ビュー」ボタンをクリックして、グラフ全体の表示のバランスを確認してください。

 

 

ドリルダウン、ドリルアップを堪能してください !

 

 

設定は以上です。

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました !!

 

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