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はじめに


この記事は、SAP Inside Track Tokyo 2023で発表した内容に基づき作成しています。

Week4のApp Dev & Automationのセッションで「SAP Build AppsのSandbox環境を触ってみた!」というタイトルで発表しました。

この記事では主に以下の内容について紹介します。

  • SAP Build Appsの概要

  • Build AppsとAppGyverの違いについて

  • Build Apps Sandbox Environmentの紹介(メイン!)


SAP Build Appsとは


「SAP Build Apps」はSAP社が提供しているLC/NCサービスの製品群である「SAP Build」の内の1つのサービスです。「SAP Build」には、他にも「SAP Build Process Automation」、「SAP Build Work Zone」という製品があります。

SAP Build Apps

  • BTPで提供されているLC/NC開発ツールのサービス

  • ブラウザ上でのドラッグ&ドロップによる直感的な操作で画面のUIやロジックを定義し、アプリケーションを開発



図1: SAP Build



図2: SAP Build Appsの画面



Build AppsとAppGyver


「SAP Build Apps」の前身の「AppGyver」はSAP社の買収後、企業利用向けのEnterpriseエディションと個人・学習利用向けのCommunityエディションの2種類の形態でサービスが提供されていました。そして、2022年の11月にEnterpriseエディションが「SAP Build Apps」という名称に変更され、「SAP Build」の一員となりました。


図3: AppGyver/Build Appsの変遷


Build AppsとAppGyverの違い


「SAP Build Apps」はEnterpriseでの利用に向けて「AppGyver」を機能拡張したものであり、SAP製品との緊密な統合が可能となっています。現在も「AppGyver」はWeb上でサービスを提供していますが、個人利用や学習目的でのみ利用可能です。


図4: Build AppsとAppGyverの主な違い



Build Appsを試すには?


2023年5月現在、SAP Build Appsをお試しで使いたい場合は以下の2通りの方法があります。Free Tierは日本においてはまだ個人利用でのサービスが開始されていないため、Sandbox Enviromnentが最も気軽に試せると思います。なお、現時点ではBTPのTrialアカウントではサービスが提供されていません。 2023年8月現在、Trialアカウントでも使用可能になったようです。


図5: Sandbox EnvironmentとFree Tierの比較



Sandbox Environmentとは


SAP Build Apps Sandbox Environmentは、メールアドレスさえ用意すれば無料で利用できるSAP Build Appsのお試し環境です。事前構築済みのサンプルTo-Doアプリを利用して動作を確認したり、アプリケーションのUIの構築Visual Cloud Functionsを利用したバックエンドの作成を1から行ったりすることができます。なお、一部の機能は利用できません(例:BTP Destinationとの接続)。

アカウントの作成方法

  1. SAP Build lobbyにアクセスし、左下に表示された「登録」をクリック

  2. 名前、メールアドレス、国、パスワードを入力してアカウントを作成

  3. 自動送信されたメールからアカウントを有効化



図6: アカウント作成の流れ


その他の詳細はこちらの記事をご確認ください。



実際に触ってみた!


実際にアカウントを作成してみて、サンプルのTo-DoアプリケーションをベースにBuild Appsを触ってみました。サンプルのTo-Doアプリケーションはデバイスのストレージを利用していたので、Visual Cloud Functionsでバックエンドを構築し、そのバックエンドを利用するように変更してみました。

主な手順

  1. Visual Cloud FunctionsでTo-Doのデータエンティティを作成

  2. To-Doのデータエンティティに対する書き込み処理や読み込み処理を作成

  3. 作成したバックエンドを利用するようにフロントエンドを修正



図7: サンプルアプリケーションの構成


以下の動画は実際に作成したアプリケーションを動かしてみた様子です。


 


おわりに


今回、初めてBuild AppsのSandbox Environmentを触ってみましたが、非常に手軽にアカウントを作成して利用を開始できたのが良かったです。メールアドレスさえ用意すれば、本当に3分くらいで始められるので、LC/NC開発を体験してみたい方や、Build AppsのVisual Cloud Functionsといった機能が気になっている方はぜひ試してみてください!

また、以下のセッションの動画では、この記事で紹介したBuild Apps以外にも様々な開発サービスや自動化サービスが紹介されていますのでご覧になっていない方は是非ご覧ください。



 

 
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