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Technical Articles
Author's profile photo Toshihiro Shimada

SAP Process Mining by Celonisのご紹介(1回目)

はじめに

SAP Process Mining by Celonis(以下、Celonis)はシステムのイベントログから、ビジネスプロセスの評価、分析を行うプロセスマイニングのツールです。

プロセスマイニングについては、多くの方々にとっても既に何らかの形で情報を得る、あるいはツールの利用を検討するといったことが行われている技術トピックかと思います。

実際に私たちが日頃ご支援させて頂いているお客様からもCelonisに関するお問い合わせを頂く、またCelonisの評価支援サービス(Celonis PoVサービス)をご提供させて頂くなど、ここ数年で非常に注目度が高くなったトピックだと感じています。

そこで、今回から2回に渡りCelonisについてご説明していきたいと思います。

 

Celonisでのプロセスマイニングの主なプロセス

最初に、Celonisの活用を進めるにあたり必要となる全体的な流れについてご説明いたします。

大きくは以下4つのパートに分かれます。

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図1 : Celonis活用の流れ

(1) Connect

Celonis活用のための最初のステップです。可視化対象のデータがあるSAP ERPやSAP S/4HANAなどのソースシステムとの接続を行います。

まずCelonisとソースシステムとの接続について、以下図2に概要を示します。

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図2:ソースシステムとの接続概要図

データ可視化や分析など、Celonisの各機能が利用できるクラウド環境のCelonis Intelligent Business Cloud(以後、Celonis IBC)に対しては、Extractorというエージェントを介してデータを取得することになりますが、図2にあるようにソースシステムがオンプレミスである場合とクラウドである場合とで異なります。

ソースシステムがオンプレミスである場合、通常はExtractor Serverを設置しその上にExtractorを実装してCelonis IBCと接続を確立させます。接続確立後は、Extractor Server上のExtractorが定期的にソースシステムからデータを収集し、それをCelonis IBC側へ送信することになります。

なお、専用のデータ抽出プログラムをソースシステムに実装し、このプログラムを実行しデータをCSVファイル形式で抽出した上でCelonis IBC側へアップロードするというオプションもありますが、長期的な活用を考慮するとやはりExtractor Serverの設置が望ましいと考えます。

一方、ソースシステムがクラウドアプリケーションである場合、認証キーなど外部システムとの接続に必要な各種情報をクラウドアプリケーション側で用意した上で、それら情報をCelonis IBC側へ設定し、接続を確立します。接続確立後は、Celonis IBC側にあるExtractorが定期的にクラウドのソースシステムからデータを抽出します。

(2) Discover

Celonis IBCがソースシステムからデータを取得、更にデータ変換を行い、ビジネスプロセスフローの形でデータを可視化するパートです。Celonisを語る上で非常に重要なプロセスと言えます。

ビジネスプロセスフローの可視化でキーとなるのが、イベントログです。

可視化する上で最低限必要となるデータは、以下3点となります。

  • ID : 一連のトランザクション処理を追跡するための伝票番号のような一意のID
  • アクティビティ:伝票で実施した実際のアクティビティの内容
  • タイムスタンプ:アクティビティが実施された日時

ソースシステムから取得したデータから、上記3つの情報が含まれるテーブルに変換する処理をCelonis IBC上で行うことになります。上記3つの情報が含まれるテーブルを“アクティビティテーブル”と呼んでいます。

実際は、このアクティビティテーブルの他に品目コード、カスタマ名、個数や金額などトランザクションデータを保持する“ケーステーブル”や、顧客データや得意先データを保持する“マスターテーブル”の各テーブル生成もアクティビティテーブルの生成と併せて行われます。

この3つのテーブルに保存されるデータを”イベントログ”と呼んでいます。

さらにここから、Celonis IBC上で可視化されたデータを分析することが出来るように、各テーブルを外部キーにより関連付けさせ、一つの大きなデータセット(プロセスデータモデル)としてまとめあげる処理まで行うことになります。

ここまでの一連の処理、つまり、

  1. ソースシステムからのデータの抽出
  2. 上記1.のデータをテーブルへ変換
  3. 上記2.の変換されたテーブルをデータセット(プロセスデータモデル)として準備

これら3つの処理を行うプロセスを“Event Collection”と呼んでいます。上記1.から3.までの処理はEvent Collectionのジョブとして各々処理されることになります。

実際に各々処理されている内容は非常に複雑です。ソースシステムからのデータ抽出のためのプログラムや抽出したデータをテーブルへ変換するプログラムなど、一からスクラッチで作り上げるのは非常に大変な作業になることは容易に想像出来るかと思います。

そこでCelonisではソースシステムの製品および可視化対象となる業務プロセスに即したEvent Collectionのためのテンプレートが利用できるようになっています。

このテンプレートは、Celonis IBC内の”App Store”から入手可能です。

Event Collectionのステップをテンプレートベースで進めることが出来るのは、Celonisを利用する上で非常に大きな価値であると考えます。

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図3 : Event Collectionのイメージ

 

データセット(プロセスデータモデル)まで完成すると、エンドツーエンドのプロセスフローが可視化されます。

 

まとめ

第一回目の本ブログ記事では、Celonis活用のステップの内、ソースシステムからのデータ抽出とCelonis IBC上でのデータ変換までご説明致しました。

ここまでの主なポイントは、以下の点となります。

・データソースの環境としては、当然オンプレミス製品、クラウド製品共に対応。但し、双方の環境の違いから、Celonis IBCとの接続形態は各々異なる。

・プロセスデータの可視化のために最低限必要となるデータは、ID、アクティビティ、タイムスタンプの3つ。

・Celonis IBC上で実行されるEvent Collectionにより、ソースシステムからのデータ抽出、抽出したデータの変換が行われ、最終的にCelonis IBC上で可視化可能なデータセットの形で準備される。

 

次回のブログ記事では、可視化されたデータの分析から改善策の適用(Enhance)、さらに改善状況の監視(Monitor)といった後続のステップの概要について、ご説明したいと思います。

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