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SAP Solution Manager: SAP Cloud Platform の監視設定③
このブログシリーズでは、SAP Cloud Platform(以下SAP CP) Cloud Foundry上で発生したアプリケーションのクラッシュを SAP Solution Manager で監視する方法4回に分けてご案内します。
- SAP Solution Managerの事前準備
- SAP Solution Manager から SAP CP への接続設定
- SAP CPでのアラート定義(本ブログ)
- SAP Solution ManagerでのSAP CPの監視設定
3回目のブログでは、SAP CPでアラートを定義する方法をご案内します。
Alert Notificationのインスタンスに対してサブスクリプション(=アラートの検知内容の指定と動作の定義)を設定します
SAP Cloud Platform Cockpit にログオン後、Cloud Foundry のSub accountの Space に移動し、Service Instances に移動します。Alert Notificationを定義しているインスタンスを選択後、右画面で表示される Manage Instance をクリックします。
左側のタブからSubscriptionを選択後、Createをクリックします。
最初に、Subscription(=監視する単位の箱)のNameに適当な名称を入力後、必要に応じてDescription等を入力し、Createをクリックします。
Select Conditionのステップでは、監視する項目や監視対象とする条件を指定します。以下の例では既に何点か作成済みです。新規に条件を作成するため、Create Conditionをクリックします。
Cloud Foundryで監視可能なイベントや設定例は、オンラインヘルプのSAP Alert Notification Service Eventsの Built-in Events を参照します。
今回の設定例ではアプリケーションのクラッシュを検知させます。この場合には、上記のオンラインヘルプ中の Application Crash Event を参照してアラートイベントの発生時に発行されるイベントを確認します。
このリンクは、Application Crash Eventで取得される情報例が記載されています。
参考までに、アプリケーションのイベントは Cloud Foundryの Space の Events タブに保存されています。Alert Notificationでは、Eventsタブの情報を読み込みます。
Conditionの設定に戻ります。ここでは、eventType に app.crash が含まれるすべてのイベントを検知するため、以下のように “eventType” “contains” “app.crash” を指定して Create をクリックします。
作成したCondition は自動的に選択されます。
事件地上権に関しては、複数の Condition を選択することも可能です。
- 同一の Event Property の Conditionを2つ以上指定すると、 OR 条件でアラートが検知されます。
例:
All_applications と EventTypeIsCustomAlert を選択した場合は、 Event Property は両方とも eventType が指定されています。この場合には以下のように、どちらか一方の条件に一致する場合にアラートが検知されます。
- 異なるEvent Property の Conditionを2つ以上指定すると、 AND 条件でアラートが検知されます。
例:
All_applications と test を選択した場合は、 Event Property は eventType と priorityが指定されています。この場合には、以下のように両方の条件が一致する場合にアラートが検知されます。
最後に、アラート検知時のアクションを設定します。Create Action をクリックします。
ここでアラートが検知された場合の動作を指定できます。SAP Solution Managerで監視する場合には、Alert Notification Storage に一時的にデータを保管します。Storeを選択して Next をクリックします。
Nameにアクションの名称を入力してから、Createをクリックします。
作成したActionが選択されていることを確認後、Assignをクリックします。
作成したSubscriptionの Summary が表示されます。Close をクリックして完了です。
ここで作成された Subscription はデフォルトで有効化されています。不要な場合にはSubscriptionの一覧画面から無効化可能です。
以上で、Subscription(アラート定義)までが完了しました。
次回のブログでは、SAP Solution Manager上でSAP CPの監視を設定します。