はじめに
本ブログでは、SAP Data Warehouse Cloud ( 以下DWC ) の Free Trial 環境を使用して「データをロードして可視化する」までの一連の操作を体験していただきます。
今回のシリーズではDWCの下記の利用ステップについて解説していきたいと思います。
5. SAP Analytics Cloud との連携
今回は「5. SAP Analytics Cloud との連携」をご紹介します。
※※ 大事なお知らせ ※※
DWCにビルトインされていたSAP Analytics Cloud (以下、SAC) ですが、2021年1月からDWCからSACが分離されることになりました。
こちらのBlogにも記載があるように、近い将来、「ストーリービルダ」のメニューが無効になることが予定されています。
なので、このBlogでは将来を見越して、DWC と SAC の連携方法について解説します。
具体的な操作手順下記の通りです。
1. SAC Free Trial に登録する
2. DWC で「SAC の接続情報」の設定を行う
3. SAC で 「DWC の接続情報」の設定を行う
4. データ可視化(ストーリー作成)を行う
SAC Free Trial に登録する
「SAP SAC」のキーワードで検索して下記のサイトにアクセスします。
SAPのサイトにログオンした後、「無料評価版を試す」をクリックして、DWCのFree Trialの登録サイトにアクセスします。
※ まだ、SAPのサイトにプロファイル登録していない方は、この機会にご登録をお願いします。
次の画面にて、「Get the Free Trial」をクリックするとプロファイル登録したメールアドレスに「Welcome to SAP Analytics Cloud」というタイトルのメールが届きますので、そのメール本文中にある「Log In」をクリックしてDWC Free Trial環境にアクセスします。
※ 「Welcome to SAP Analytics Cloud」メールには、SACのFree Trialへのアクセス情報が記載されているので、大事に保管してください。
SACのトップ画面が表示されますが、言語を「日本語」に設定します。
DWC で「SAC の接続情報」の設定を行う
DWC の画面右上のアイコンを選択し、「分析」をクリックします。
見たことがあるようなSACの画面に切り替わりますが、このSACの画面はDWCに内部的に利用されているSACの画面です。
SAC Free Trialの画面ではないので気を付けてください。
画面左上のメニューをクリックし、「システム」>「管理」を選択します。
表示された画面の「アプリ統合」のタブを選択し、「信頼されたソース」項目の「+ 信頼されたソースを追加」ボタンをクリックします。
追加された欄に「SAC Free Trial」のホスト名を入力し、保存します。ホスト名はSAC Free TrialのURLを参考にしてください。ここではワイルドカードとして、「* (アスタリスク)」が利用できます。
SAC で 「DWC の接続情報」の設定を行う
次にSAC Free Trialの画面に移動します。
画面左上のメニューをクリックし、「接続」を選択します。
画面右上の「プラス」アイコンをクリックし、DWCへの接続情報を追加します。
「ライブデータに接続」項目配下の「SAP Data Warehouse Cloud」を選択します。
DWCの接続名とホスト名、HTTPSポート番号(443)を入力して「OK」ボタンをクリックします。
DWCのホスト名はDWCのURLを参考にしてください。
※ このタイミングでDWCの認証が再度行われることがあります。その際は、DWCのログインユーザー(メールアドレス)とパスワードを指定してください。
データ可視化(ストーリー作成)を行う
SAC Free Trialの画面上で操作を続けます。画面左上のメニューをクリックし、「作成」>「ストーリー」を選択します。
次の画面で「データのアクセスと探索」をクリックし、次の画面で「データソースのデータ」アイコンを選択します。
「ライブデータに接続」項目配下の「SAP Data Warehouse Cloud」を選択し、DWC で作成したスペース(Sales#1)とビュー「受注明細 – グローバル)」を選択したら、後はいつものストーリー作成の操作になります。
※ DWC のビルトインSAC のストーリービルダから作成するストーリーのデフォルトテンプレートとは少しフォーマットが違うので、必要に応じてデフォルトのパネルを削除してください。
後のストーリーの作成方法は前回のBlogと同様ですが、ストーリーの保続先はDWCではなく、SACになるので、注意してください。
また、DWCにビルトインしているSAC の画面に表示されていなかった画面左上の「データ」ボタンですが、こちらをクリックすると、簡単に検索条件を絞り込んでデータを集計、可視化することが可能です。
最後に
いかがでしたでしょうか ?
意外と簡単だったかもしれませんし、意外と難しかったかもしれませんが、まずは1,2 時間くらい触ってみると雰囲気は掴めるかと思います。それを週に3回実施してみたら、身体が勝手に操作していると思います。作成したダッシュボードは、毎朝、確認するものにしたいですね。
チャートの見栄えも大事ですが、まずは事実(データ)を可視化すること、そして、それに基づいて施策を考えてアクションを実行することが大事だと思います。
まずは部門内でも情報共有するためのツールとして活用していただき、「データドリブン経営」ならぬ、「データドリブン現場オペレーション」をクイックに、小さく始めて、成功も少しずつ積上げていきましょう。やがて大きな成功に繋がると信じています。
ありがとうございました。