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Technical Articles

Process Discovery for SAP S/4HANA Transformation のレポート照会方法について

はじめに

前回のブログでは、Process Discovery for SAP S/4HANA Transformation(旧:SAP Business Scenario Recommendations)の概要および作成方法をご紹介しました。

本ブログでは、Process Discovery for SAP S/4HANA Transformation(旧:SAP Business Scenario Recommendations)のレポート照会方法についてご紹介したいと思います。

なお、Process Discovery for SAP S/4HANA Transformation(旧:SAP Business Scenario Recommendations)は、下図の通り PDFフォーマットのレポートおよび クラウドベースのオンラインレポート(Spotlight by SAP)で構成されておりますが、本ブログでは、オンラインレポート(Spotlight by SAP)にフォーカスして説明させて頂きます。

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Introducing Process Discovery

 

はじめに Process Discovery for SAP S/4HANA Transformation(旧:SAP Business Scenario Recommendations)のオンラインレポート(Spotlight by SAP)の初期画面および各メニューについて説明させて頂き、前回のブログにも記載した下記のユースケースに基づいたレポート照会方法について紹介していきたいと思います。

  • 現行のSAP ERPシステムにおける業務データの状態を把握する(業界ベンチマークとの比較結果も確認可能)
  • 現行のSAP ERPシステムの利用状況を元に、SAP S/4HANAで検討するべき新しいビジネスシナリオを把握する
  • 現行のSAP ERPシステムの利用状況を元に、SAP S/4HANAで提供されるInnovation(例:SAP S/4HANAの新機能、新しいSAP Fioriアプリ等)のうち自社に効果のあるものを把握する

 

Process Discovery for SAP S/4HANA Transformation のオンラインレポートの初期画面

 

前回ブログの最後に紹介したオンラインレポートへのリンクをクリックして頂き、必要な認証を行って頂くと、下図のような初期画面が表示されます。

Initial Screen of Online application of Process Discovery for S/4HANA Transformation

初期画面の構成は下記の通りです。

画面左側には以下のようなメニューが表示されます。

  • Start:
    初期画面
  • Reports:
    各詳細レポートへの入口となる画面
  • Activity Viewer:(2021年2月12日現在、開発中であり、デモ表示のみ可)
    ユーザ操作も含めた詳細情報が確認できる画面
  • Recommendations:
    推奨事項が一覧表示される画面

画面右側には該当ユーザーが最も関心のある領域に関して下記情報が表示されます。

  • 改善余地が最も大きい Business KPI
  • パフォーマンスが最も良好な Business KPI
  • 最優先の推奨事項

(補足)
初期画面の右側に表示される情報は、下図の通り、ユーザのプロファイル設定の Primary Focus の設定値により決定されます。

 

Process Discovery for SAP S/4HANA Transformation のオンラインレポートのメニュー Reports

 

次に、メニューReports(下図)を見ていきます。Reportsからは各詳細レポートにジャンプする事が可能です。詳細レポートは、End-to-End Process(例:Order to Cash 等)または Line of Business(例:Sales 等)ごとに作成されております。該当レポートのアイコンをクリックして頂くと関連するKPIやその計測値が表示され、そのデータに基づいた推奨事項も一覧表示されます。

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Spotlight by SAP – Reports

 

上の画面で、End-to-End Process の1つである Order to Cash のアイコンをクリックして頂くと、下図のようなレポートが表示されます。

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Spotlight by SAP – Reports – End-to-End Process

 

End-to-End Process に関するレポートの画面構成は下記の通りとなり、部門単位では無く、該当プロセスに関する Business KPI が全て含まれる形でレポーティングされます。

  • 自動化余地に関する評価(該当プロセスのマニュアル処理率およびアクティブユーザ数が評価対象)
  • 該当プロセスに関連する各ステップ(例:Order to Cash の場合、Sales Order Creation 等)と該当ステップに関連する Business KPI およびその計測値

「View Recommendations」ボタンを押下して頂くと、下図のように該当プロセスに関連する推奨事項を一覧表示して頂く事が可能です。(画面右端に表示される一覧項目)

Spotlight%20-%20Reports%20-%20End-to-End%20Process%20-%20Recommendations

Spotlight by SAP – Reports – End-to-End Process – Recommendations

 

また、Reports 画面において、Line of Business(部門)の1つである Sales のアイコンをクリックして頂くと、下図のようなレポートが表示されます。

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Spotlight by SAP – Reports – LoB

 

Line of Business に関するレポートの画面構成は下記の通りとなり、選択された部門に関連する Business KPI のみが考慮される形でレポーティングされます。

  • 改善余地が最も大きい Business KPI
  • パフォーマンスが良好な Business KPI
  • 自動化余地の大きいプロセス(および関連する推奨事項)
  • 対象のLine of Businessに関連する全ての推奨事項

 

その他、Reports 画面からジャンプできるレポートとして Leverage Transformation Opportunities に属する Process Automation および ERP System Usage がございます。

Process Automation レポート(下図)では、全プロセスの自動化余地の評価結果を確認する事ができ、自動化に関する全ての推奨事項を確認して頂く事が可能です。

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Spotlight by SAP – Reports – Process Automation

 

また、ERP System Usage レポート(下図)では、トランザクションコード単位、トランザクションタイプ(標準、パートナーもしくはカスタム)、ソフトウェアコンポーネントごとのアクティブユーザ数やマニュアル処理率などを確認して頂く事が出来ます。

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Spotlight by SAP – Reports – ERP System Usage

 

Process Discovery for SAP S/4HANA Transformation のオンラインレポートのメニュー Recommendations

 

メニュー Recommendations の画面(下図)では全ての推奨事項を確認して頂く事が出来ます。必要であれば、Line of Business や End-to-End Process でフィルタ(下図の赤枠部分)をかけて、関連する推奨事項のみを一覧表示させる事も可能です。

Spotlight by SAP – Recommendations

 

この画面で提案される推奨事項は、お客様のシステム利用状況に応じて選定され、下記5つのカテゴリに属する推奨事項が提案されます。(※2021年2月12日時点の状況。今後、提案される推奨事項のカテゴリが増加する可能性あり。)

  • SAP S/4HANA Capabilities
  • SAP Intelligent Robotic Process Automation
  • Machine Learning
  • SAP Fiori Lighthouse Applications
  • Situation Handling(※2021年2月8日に追加された推奨事項のカテゴリ)

 

各推奨事項は、具体的には、関連する標準トランザクションが実行されている頻度(= Relevance) もしくは 同じ業界で該当機能が検討および活用される頻度(= Industry Popularity)を元に選定されます。

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Recommendations based on Relevance and Industry Popularity

 

推奨事項の行をクリックして頂くと、各推奨事項に関する詳細情報も確認できますので、簡単にSAP S/4HANA の新機能などをチェックして頂く事が可能です。

 

ここまで、Process Discovery for SAP S/4HANA Transformation のオンラインレポートの画面構成や取得できる主な情報について紹介させて頂きましたが、次からはユースケースごとにレポートの活用方法を紹介したいと思います。

 

ユースケース1:現行のSAP ERPシステムにおける業務データの状態を把握したい

 

このケースでは、メニュー Reports から確認対象となる End-to-End Process(例えば、Order to Cash)を選択して、下図のようなレポートを表示し、各ステップの Business KPI を確認する方法を紹介します。

Spotlight%20by%20SAP%20-%20Reports%20-%20End-to-End%20Process

Spotlight by SAP – Reports – End-to-End Process

 

上記の例では、ステップ Sales Order Creationに属する Business KPI の1つに「Sales Order Items Overdue For Invoicing」と言う KPI があり、赤信号評価となっています。

この KPI では、予定の請求日付を過ぎているにも関わらず請求書が登録されていない受注明細がカウントされますが、カウントされた数値が業界のベンチマークを下回っている状況(この例では、請求書が未登録の受注明細が多い状況)のため、赤信号評価となっています。

このように KPI の数値が芳しくなく、詳細状況を確認する必要がある場合、該当のKPIをクリックして頂くと、下図のような形で事前定義された項目で分析を行う事が出来ます。この例では、販売組織ごとに問題となっている受注明細数を確認した結果、特に MU Oceania (SROC) と言う販売組織で今回の状況が発生している事が確認出来たため、この販売組織にフォーカスして分析を行うと言った形で対応を進めていきます。

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Detail Analysis of Business KPI

 

なお、上図の画面右側に Industry Benchmark の情報も表示されており、上図からは Consumer Products 業界における「Sales Order Items Overdue For Invoicing」の中間値が 748 と言う事が分かります。今回、赤信号評価となった理由も、7,000 で下位 25% 付近となるところ、44,500 もの受注明細で予定日付を経過した後も請求書が未登録の状態であったために赤信号評価となっていた事が確認できます。

 

ユースケース2:SAP S/4HANAで検討するべき新しいビジネスシナリオを把握したい

 

このケースでは、メニュー Recommendations から SAP S/4HANA Capabilities で推奨されている内容を確認する方法(下図)を紹介します。(メニュー Reports から End-to-End Process および Line of Business レポートにアクセスして、各レポートで推奨されている SAP S/4HANA Capabilities を確認して頂く方法もございます)

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Recommendations – SAP S/4HANA Capabilities

 

SAP S/4HANA Capabilities の任意の行を選択してクリックして頂くと、下図のような形で詳細情報が表示されますのでクイックに内容を把握して頂く事が可能です。

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SAP S/4HANA Capabilities – Example

 

なお、基本的には、Relevance の評価が3ポイントのものを優先して確認して頂く事になりますが、Relevance は標準トランザクションの実行頻度を元に算出されているため、アドオンプログラムの実行頻度が高いお客様の場合は、Industry Popularity で高いポイントが表示されている内容についてもご確認頂く必要がありますのでご注意ください。

 

ユースケース3:SAP S/4HANAで提供される Innovation のうち効果的なものがどれか把握したい

 

このケースでは、メニュー Reports から Line of Business レポートにアクセスして確認する方法をご紹介します。(メニュー Recommendations からSAP Intelligent Robotic Process Automation、Machine Learning、SAP Fiori Lighthouse Applications 等のカテゴリの推奨事項を確認して頂く方法もございます)

下図は、メニュー Reports から Line of Business の Finance を選択して表示させた例です。ページをスクロールダウンして、Processes with Automation Potential の個所を表示させています。

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LoB – Processes with Automation Potential

 

上図の例では、Finance部門に関連する Accounts Payable プロセスのマニュアル処理率が高い事が分かります。また、Accounts Payable プロセスの自動化に寄与するソリューションとして下記が提案されています。

  • IRPA : Create Supplier Invoices from Spreadsheets (4WA)
  • IRPA : Supplier Down Payment Request (4AC)
  • IRPA : Supplier Invoice Status Checks (SAP S/4HANA Cloud, ES) (49W)
  • IRPA : Supplier Invoice Status Checks (SAP S/4HANA Cloud, EX and SAP S/4HANA 1809 and 1909) (4GJ)
  • ML : Detect Abnormal Liquidity Items Best Practice Explorer
  • ML : SAP Cash Application – Payables Line-Item Matching Innovation Guide

上記のような形で、対象プロセス、該当プロセスのマニュアル処理率、また、関連する推奨事項が表示されるため、クイックに有効な SAP Intelligent Robotic Process Automation、Machine Learning、SAP Fiori Lighthouse Applications のソリューションを確認して頂く事が可能です。

 

まとめ

本ブログでは、Process Discovery for SAP S/4HANA Transformation(旧:SAP Business Scenario Recommendations)のオンラインレポート(Spotlight by SAP)の照会方法について記載させて頂きました。SAPのお客様であれば、無償でご利用頂けるレポーティングツールとなりますので、特にSAP ERPからSAP S/4HANAへの移行を検討されているお客様は、SAP S/4HANA の効果を最大化して頂くためにも、こちらのレポートをご活用頂ければと思います。

レポートの作成方法については、前回のブログに詳しく記載させて頂きましたので、そちらも合わせてご確認ください。

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