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Technical Articles

SAP Readiness Check 2.0: データ収集から分析まで ②

前回は、下記項目の “SAP Readiness Check 2.0 の概要”について説明しましたが、

今回は、“分析に必要なデータの収集”について説明していきたいと思います。

主な内容は下記です。

  1. プログラム /SDF/RC_START_CHECK で Simplification Item Catalog の更新
  2. プログラム RC_COLLECT_ANALYSIS_DATA  でメインの分析データを収集
  3. プログラム SYCM_DOWNLOAD_REPOSITORY_INFO でカスタムコードに関するデータを収集

このうち、3の SYCM_DOWNLOAD_REPOSITORY_INFO  はカスタムコードの分析を Readiness Check で実行したい場合に実行する任意のステップです。

 

1. プログラム /SDF/RC_START_CHECK で Simplification Item Catalog の更新

このステップを実行しておかないと、シンプル化の分析を最新の情報で実行できない他、RC_COLLECT_ANALYSIS_DATA を実行する際に選択するターゲットの S/4 HANA のバージョンで最新のものを選択できなくなります。

トランザクション SE38 もしくは SA38 でプログラム /SDF/RC_START_CHECK を実行すると下記画面が表示されます。

画面の説明ですが、まず前提ノートの箇所では、バージョンが低かったり、最低必須バージョンのノートが適用されてない場合、赤や黄色のマークで表示されます。その際は、最新のバージョンのものを適用するようにしてください。これらのノートは、このプログラムだけでなく、SAP Readiness Check の分析にも影響します。

ローカルバージョンの部分は、直近で Simplification Item Catalog を更新した日付が記載されます。

Simplification Item Catalog を更新するには、2つの方法があります。
1つは、“Update Catalog with latest version from SAP” のボタンを押して、SAP から直接データを取得する方法です。この方法が一番簡単なため、常にこの方法を選択することを推奨します。この接続がうまくいかない場合は、HTTP 接続の SAP-SUPPORT_PORTAL の設定に問題がある可能性があります。
2つ目の “Upload Simplification Item Catalog from file” は、SAP から直接データを取得するのではなく、マニュアルで Simplification Item Catalog をダウンロードして、それをこのボタンを押してアップロードするという方法です。この方法は、SAP 接続がうまくいかない場合などに利用できます。ダウンロードする場所は、https://launchpad.support.sap.com/#sic です。そこでご希望のバージョンを選択して、その後表示される画面でダウンロードボタンを押してファイルをダウンロードします。その後、このプログラムに戻り、上記アップロードボタンを押し、ダウンロードしたファイルをアップロードして Simplification Item Catalog を更新します。

その他プログラム /SDF/RC_START_CHECK や Simplification Item Check に関する詳細は SAP Note 2399707 を参照してください。

 

2. プログラム RC_COLLECT_ANALYSIS_DATA  でメインの分析データを収集

このプログラムは、SAP ノート 2913617 にも記載があるように SAP Readiness Check を実行するうえでの前提ノート 2758146 が適用されていないとシステムに存在しないものです。

プログラムの実行方法や選択画面の詳細は、ノート 2913617 を参照して実行するようにしてください。

下記画面は、トランザクション SE38 もしくは SA38 でプログラム RC_COLLECT_ANALYSIS_DATA を実行した際の初期画面です。

S/4 HANA のターゲットバージョンの選択では、移行先のターゲットバージョンを選択します。
ここに、最新のバージョンを選択できない場合は、上記で説明した Simplification Item Catalog の更新ができてない可能性があります。その際は、上記手順のようにプログラム /SDF/RC_START_CHECK を実行してください。

分析項目の選択では、分析したい内容をチェックします。(デフォルトでは全選択されております)。
分析項目にそれぞれ前提ノートが用意されており、それらの条件を満たしてない場合、下記のようなメッセージが表示されますので、その際は、該当ノートの最新バージョンの適用を実行するか、対象の分析項目のチェックを外す必要があります。

 

“Simplification Item Consistency” に関しては、ノート 2913617 にも記載がある通り、選択せずに分析を開始するようにしてください。

分析を開始するには、“Schedule Analysis” ボタンをクリックして、バックグラウンドジョブをスケジュールします。メインのバックグラウンドジョブは RC_COLLECT_ANALYSIS_DATA で、そのジョブが選択されたスコープ(分析項目)に従って別のジョブを起動して、複数のジョブが実行されることになります。
ジョブが完了したら、“Download Analysis Data” のボタンを押して、分析データが収集されたファイルをローカル PC にダウンロードします。

 

3. プログラム SYCM_DOWNLOAD_REPOSITORY_INFO でカスタムコードに関するデータを収集

このステップは、オプションの実行で、SAP Readiness Check を実行するには必須のステップではありません。SAP Readiness Check は、上記 RC_COLLECT_ANALYSIS_DATA で収集したデータがあれば実行することができます。

このプログラムは、カスタムコード(Y*、Z* などの名称領域でカスタマが独自に作成したオブジェクト)の分析を SAP Readiness Check で実行するために必要な作業です。SAP Readiness Check では、具体的なオブジェクト名などが表示されず、大まかな影響分析(関係のあるノートの表示等)が行われるだけなので、具体的なカスタムコードの分析を実行するには、ATC での Readiness Check が必要になります。そのため、カスタムコード分析は、ATC で実行し、SAP Readiness Check でのカスタムコード分析は実行しなくても構いません。
ちなみに、ATC の分析を SAP Readiness Check にアップロードして、分析内容を確認することも可能です。

トランザクション SE38 もしくは SA38 でプログラム SYCM_DOWNLOAD_REPOSITORY_INFO を実行すると、下記画面が表示されますので、“Customer Namespace” で分析対象としたいカスタマオブジェクトの名称領域(デフォルトで選択されている /0CUST/ は、Y* および Z* のオブジェクトです)を選択し、さらに必要であれば、“Package” で分析対象としたいパッケージ(開発クラス)を選択します。全オブジェクトを分析対象としたいのであれば、パッケージは選択しなくて構いません。

 

このまま実行ボタンを押すとフォアグラウンドでプログラムが実行されます。カスタマオブジェクトの量によっては、長時間処理が実行されるので、バックグラウンドで実行するように推奨します。

 

ジョブが完了したら、再度プログラムを実行し、下記ダウンロードボタンを押して分析データが収集されたファイルをダウンロードします。

 

まとめ

このブログ投稿では、Simplification Item Catalog の更新方法、システムから SAP Readiness Check の分析に必要なデータの取得方法を紹介しました。
これにより、SAP Readiness Check に必要なデータをどのように取得するのかを理解してもらえたと思います。

下記、後続のブログ投稿では、この分析データを使用して分析を開始し、結果を紹介する方法を紹介します。興味のある方はそちらのブログ投稿も参照してみてください。

 

後続のブログ投稿

前のブログ投稿

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