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SAP SQL Anywhere Tips – Ver.16 アプリケーションプロファイリング(後編)
こちらは後編記事です。
今回はSAP SQL Anywhere Ver.16のパフォーマンス分析ツール「アプリケーションプロファイリング」の解説です。
こちらも長くなってしまいましたので前後編の2つで解説となります。こちらは後編です。前編はこちらです。
分析ファイル
前編でプロファイリングを開始する際に保存先のファイルを指定しました。このファイルが分析ファイルです。正しくは保存先のファイルを指定した時に拡張子「.alg」のファイルを指定していますが、同じディレクトリに同名で拡張子「.adb」のファイルを作成されます。この.algと.adbを2つ合わせて「分析ファイル」と呼びます。これを利用して前編のようにプロファイリング直後ではなく後日分析も可能ですが、プロファイリングを行ったデータベースに接続しておくことが必要です。ただしプロファイリングをするわけではないのでデータベースへの負荷はほぼ無いと言えます。
分析ファイルを利用して後から分析を行うにはプロファイリングを行う際と同様にSybase Central上で「モード」→「アプリケーションプロファイリング」で表示されるウィザードを
「キャンセル」ボタンをクリックし、一旦ウィザードを閉じます。
「分析ファイルを開くかトレーシングデータベースに接続します」をクリックします。(もしくは上部メニューの「アプリケーションプロファイリング」→「分析ファイルを開くかトレーシングデータベースに接続」でも同義です。)
開かれたダイアログで「アプリケーションプロファイリングウィザードで作成された分析ファイル内」を選択し、分析ファイル名としてプロファイリングで作成した.algファイルを指定します。なお、ユーザー名とパスワードはプロファイリングを行ったユーザー(通常DBA)のユーザー名とパスワードです。開くをクリックすることで分析ファイルを読み込んで分析が可能です。
選択項目にある「トレーシングデータベース内」はVer.12の機能である「データベーストレーシング」で作成したトレーシングデータベースを使用する場合です。(この機能自体はVer.16でも使用する事ができます。)こちらに関しては後日Ver.12に関しての別ブログエントリで解説予定です。 |
まとめとおすすめ
以上のようにアプリケーションプロファイリングは分析に使用する事ができます。やはり「推奨」タブの結果を踏まえた上で各問題のSQLを分析していくほうが良いでしょう。おすすめはOS側のリソースモニター(CPUやディスクの使用率をログするツール)を併用してください。OS上で動作する他のアプリケーションによるパフォーマンス低下という場合もありえますが、それはこのツールだけでは分析不可能です。例えばアプリケーションサーバをSQL Anywhereサーバと同一のマシンで動作させる場合はリソースモニターツールとの併用を強くおすすめします。