SAP CloudPlatform SDK for iOSを使用したiOSアプリ作成
2018年5月24日に行われたSAP Tech JAMの会場案内用アプリ開発に使用した
プロダクトに関して記載しています。
SAP Tech JAM会場案内用アプリはiOSネイティブアプリとして配信いたしました。
アプリ開発ではSAP CloudPlatform SDK for iOSを利用し、
SDKのサポートによるSAP CloudPlatformとiOSアプリの連携を
実現しています。
本記事ではSAP CloudPlatform SDK for iOSを利用したiOSネイティブアプリ作成の
手順について説明します。
【内容】
- 事前準備
- SAP CloudPlatform OData接続設定
- SAP CloudPlatform Mobile Service設定
- Xcode/SAP CloudPlatform SDK for iOSでのプロジェクト作成
【前提】
以下のブログを参考に、ODataサービスを準備してください。
1.事前準備
SAP CloudPlatform SDK for iOS のダウンロード
https://www.sap.com/japan/developer/topics/cloud-platform-sdk-for-ios.html
上記URLの「無料ダウンロード」からSAP Storeへ遷移し、
SAP-CP-SDK-for-iOS.dmgをダウンロードし、インストールします。
インストール後、アプリケーションに
SAP Cloud Platform SDK for iOS Assistantが追加されます。
Xcode(IDE)のダウンロード
https://developer.apple.com/jp/xcode/
App Storeもしくは上記URLからXcodeをダウンロードし、
インストールします。
※※※この手順を実行する環境について※※※
本手順は以下の環境で動作することを確認しています。
SAP CloudPlatform SDK for iOS Assistant | Version 2.1.401 |
Xcode | Version 9.2 (9C40b) |
※※※※※※※※※
2.SAP CloudPlatform OData接続設定
SAP CloudPlatformのNeo環境へアクセスします。
Cockpit画面のメニューからConnectivity→Destinationsを押下します。
New Destinationを押下し、新規の接続先を設定します。
以下のパラメータを設定してください。
項目 | 設定値 |
Name | mdcOData |
Type | HTTP |
Description | ※任意 |
URL | ※【前提】で作成したODataサービスのURL |
Proxy Type | Internet |
Authentication | BasicAuthentication |
User | DEMO_USER |
Password | ※mdcユーザー(DEMO_USER)のパスワード |
※※※設定したODataサービスをWebIDEで使用する場合※※※
右側のNew Propetyをクリックし、以下のパラメータを追加します。
項目 | 設定値 |
WebIDEEnabled | true |
WebIDESystem | mdcData |
WebIDEUsage | odata_gen |
※※※※※※
上記のパラメータを入力後、Saveを押下します。
3.SAP CloudPlatform MobileService設定
Cockpit画面のメニューからServicesを押下します。
SAP CloudPlatform上のサービス一覧が表示されるので、
「Mobile Service」カテゴリにある「Development & Operations, std」を押下します。
初期ではServiceが”Not enabled”になっているため、Enableを押下し、有効化します。
サービスの有効化が完了すると、Take Actionのリンクが有効になります。
Go to Serviceを押下します。
Mobile Service画面で新しいアプリの作成を押下します。
以下のモーダルが表示されるので、必要項目を入力します。
項目 | 入力値 |
設定テンプレート | ネイティブ |
ID | ※任意のID |
名前 | ※任意の名称 |
説明 | ※任意 |
ベンダ | ※任意 |
入力後、保存を押下します。
正常に保存された場合、作成したアプリケーションの設定画面へ遷移します。
作成したアプリケーションにはコネクティビティの設定がないため、
不完全な設定と表記されています。
アプリケーションにODataの接続設定を行います。
左側のメニューにある接続先を押下し、新規接続先を作成します。
表示されるモーダルに以下のパラメータを入力します。
次へを押下します。
その後表示されるパラメータを変更せず、保存まで実行してください。
接続先の設定を行ったあと、先程作成したアプリケーションの設定画面に戻り、
コネクティビティを押下します。
コネクティビティの「+」を押下すると以下のモーダルが表示されます。
先程作成した「mdcOData」が表示されているため、
それを選択し、OKを押下します。
mdcODataがアプリケーションに設定されたあと、再度設定画面を確認します。
割当済機能のコネクティビティにOKが表示されていれば設定完了です。
4.SAP CloudPlatform SDK for iOSを利用したプロジェクト作成
1.事前準備でインストールしたSAP CloudPlatform SDK for iOS Assistantを起動します。
まずはじめに、SAP CloudPlatformのアカウント設定を行います。
MobileServiceでアプリケーションのプロジェクトを作成したアカウントを登録してください。
左上の設定ボタンを押下します。
+を押下します。
アカウントタイプは”Mobile Service”を選択し、Continueを押下します。
アカウント情報を入力します。
項目 | 入力値 |
Account Name | ※任意(アカウント登録名) |
Admin API URL | ※下記確認方法を参照 |
Admin UI URL | ※下記確認方法を参照 |
Authentication | Basic Authentication |
User Name | ※SAP CP アカウント |
Password | ※SAP CP パスワード |
必要項目を入力後、Addを押下します。
※※※Admin API URLとAdmin UI URLの確認方法※※※
SAP CloudPlatformのMobileService画面へアクセスします。
画面左下の重要なリンクを押下します。
上記の箇所にAdmin API URLとAdmin UI URLのURLが記載されています。
※※※※※※
SAP CloudPlatformアカウントの追加が完了したら、
プロジェクトの作成を行います。
右上の「+」ボタンを押下し、新規プロジェクトを作成します。
プロジェクトの作成画面が表示されるので、
必要項目に入力します。
入力後、Nextを押下します。
Cloud Configuration画面のAccount項目に、
先程登録したアカウント名が表示されていることを確認します。
「Use Existing」タブの「Select…」を押下します。
事前に作成したMobileServiceのアプリケーションを選択します。
Nextを押下します。
OData Service画面のDistinations項目に事前に設定した
接続先名が表示されていることを確認し、Nextを押下します。
Optional Features画面ではEnable Remote Notifivationsのチェックを外します。
Finishを押下します。
iOSアプリのプログラムソースがジェネレートされ、
Xcodeが起動します。
起動したXcodeのRunボタンを押下することで、
ODataサービスに接続されたサンプルアプリが実行されます。
エミュレータでアプリの動作確認が可能です。
自動生成したサンプルアプリにはODataサービスの参照・追加・更新機能が実装されています。
また、Fioriコンポーネントのライブラリが含まれており、
このアプリをベースにSDK for iOSを利用したiOSアプリを作成することが可能です。
以上の手順でまでを説明させていただきました。
投稿内容に関する質問・ご指摘等いただければ幸いです。