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SAPPHIRE Now オーランド(2014年6月3日~5日)で話題を集めた、Dr. Hasso Platterによる思い切りシンプルなFinancial システムのモデルの講演、こちらの写真で覚えていますでしょうか?今のERPには会計伝票、総勘定元帳、勘定コード、カスタマ、サプライヤなどの基本情報以外に、中間的に集計したアグリゲーションテーブル層が山の様にあり、システムの複雑さを増す要因になっている。HANAインメモリ技術によりアグリゲーション努力をほぼゼロにできれば、本来会計もこれくらいシンプルになる、という時に示された絵です。過去の分析も、複雑な入金情報消込も、運転資金のやりくり計画も、〆処理やそのシミュレーションも、財務管理会計のフルセットが本来これくらいのシンプルなシステムで出来るという事で話題になったと思います。 

そのSmart Financial1.0のインストール・アップグレード(マイグレーションも入りますが)マニュアルが公開されていますのでご紹介してみたいと思います。PAM(Product Availability Matrix)をご存じの方は、Smart Financial 1.0は「SAP Sfinancial 1.0」で出て来ますので検索してみてください。まだ限定出荷で一般には手に入りませんのでご了承ください。

通常のERP会計(下記一番左)はAny DB、Suite on HANAに最適化した際の会計(真ん中)はHANA+EHP7にて実現するのに対し、Smart Financials(一番右)はHANA+EhP7にさらにその上のAddon製品Smart Financialsにて実現します。 

さらにインストールをやられる方には馴染みのSAP_APPL等のコンポーネントで見てみますと、下記のようにSAP_FIN、EA_FIN_FSCM_CCDという3つの新しいコンポーネントが登場しているのが分かると思いますが、これがSmart Financials 1.0です。 

大量過去会計データの分析、非常に複雑で時間のかかる入金と売掛の照合、買掛の消込、運転資金を最適化して短期借入の利息や手間を省く複雑なキャッシュポジションの管理まで、膨大な労力と時間がかかって当たり前の処理が短時間でしかもシンプルなテーブル構造で実現されます。

されに勿論これらSAP_FIN等はERP処理の一部ですから、MM、SD、PP等と密結合しますので、SAP_APPLと同期が取れた形でサポートパッケージも提供されていきます。

またレポート目的のためにHANA Live1.0が必要となります。HANA Live上にてSmart Financials用の仮想データモデル(VDM)が提供されます。

またRoleモデルのテンプレートがNWBC 4.0(NetWeaver Business Client)Desktopバージョンで提供されていますのでそちらの使用もお勧めです。

さらに思い切りデータモデルをシンプルにするためには、やはりデータのマイグレーション作業も発生します。従来のテーブルからのマイグレーションですが、何せシンプル化されたデータモデルが売りですのでそれほどびっくりする数ではありません。(New General Ledgerの使用が必須などの条件がありますが)

下記は各リリースからのアップデートパスになります。もうだいぶお馴染みになっていると思いますが、SUM(Software Update Manager)をアップデートツールとして、さらにHANA DBやUnicode化のマイグレーションにはDMO(Data Migration Option)を使ったアップデートになります。*ちなみに会計のアプリデータのマイグレーションはDMOでなく、別のマニュアルがありますのでPAMや、インストール・アップグレードマニュアルをご覧ください。

また、パフォーマンスを維持し、データ処理効率を上げるため、新しい会計伝票はHotなエリアに、古く頻度が落ちるとColdなエリアに格納されるように、Hotな領域に格納する期間のパラメータ設定ができます。

以上、早く導入ケースを聞きたいなど思います。また楽しみが1つ増えました。

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