Microsoft AzureのSAP正式サポート開始

tetsuyakawahara · ‎05-28-2014

2014年5月28日付でSAP on Azureの正式サポートが遂に開始されました。

詳細は以下SAP Noteをご参照ください。

簡単にポイントをまとめると以下となります。

SAPバージョンリリースSAP NetWeaver 7.0以降を基盤とする製品をサポート
- ABAP、Java、ABAP+Javaスタックをサポート
- SAP Kernelは7.20/7.20 EXT PL218以降、7.21/7.21 EXT PL23以降、7.4xを使用すること
- SAP BusinessObjects Plannnig and Consolidation on NetWeaverもサポート
対象OSはWindows 2008 R2、Windows 2012、Windows 2012 R2をサポート
対象DBはSQL Server 2008 R2以降をサポート
Azure Monitoring Extension for SAPとSAP拡張監視の設定が正しく行われていること
本稼働環境サポートにはMicrosoft Premier Support契約が必要
Azure VMのインスタンスタイプは以下から選択
- 2-Tier： A5（2CPU=1,500SAPS/14GBメモリー）
- 3-Tier： A5x10で12,000SAPSまで。APサーバーはどのインスタンスタイプを使用しても可
例えば、DBサーバーはオンプレミスでAPサーバーはAzure上にといった組合せ構成は未サポートなど、実装にあたってはいくつか制約もある

しばらくすれば増えるのでしょうが、対象のインスタンスタイプがA5のみというのがちょっと期待外れですねー。

1,500SAPSだと開発環境でしか使えない規模です。

あと、当初言われていたB1、SAP ASE（旧Sybase ASE）やSAP HANA開発者エディションもまだのようです。

とりあえずSAP NetWeaver部分だけを急いでリリースしたという感じでしょうか...

**********5月29日追記**********

SAP Noteは更新されていませんが、マイクロソフト社のSAP on Azureサイトが公開されており、

下図のようにB1もA5インスタンスで、HANA開発者エディションはA7/A8インスタンスでサポートされるようです。

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**********11月11日追記**********

以下のSAP Noteが公開され、9月24日付でOracle Databaseもサポートされています。

対象はOracle Database 11.2.0.4（11.2 PSR3）で、RACとASMは共有ディスクが必要なため使えませんが、

BR*toolsによるバックアップ/リストア、Data GuardによるHA/DRソリューションはサポートされています。

11月10日付でSAP認定インスタンスタイプが増えています。AシリーズだけでなくDシリーズも追加され、

A9インスタンスタイプであれば1台（セントラル構成）で22,000SAPSまで対応可能になりました。

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また、マイクロソフトから以下のドキュメントが一般公開されています。

実装にあたっての必要な情報、手順がまとまっています。SAP Basisは必読ですね。

SAP拡張監視のためにPowerShellのコマンドレットが用意されており、

Azure VM ExtensionとWindows Azure Diagnosticsを拡張して実装しているようです。

Using SAP on Azure Virtual Machines (VMs)
- SAP NetWeaver on Azure Virtual Machine Services - Planning and Implementation Guide
- SAP NetWeaver on Azure Virtual - Deployment Guide
- SAP DBMS in Azure Deployment Guide