2012年11月27日なので、もう1年半前ですが、SAP HANAのVMware対応が行われました。
しかし、HANA on VMware 対応状況でもまとめていますが、非本番のみの利用と制限がありました。
昨日のEMC WorldにてHANA on VMwareの本稼働環境サポート開始の発表があったようです。
以下のVMware vSphere Blogでも記事が公開されています。
合わせてSAP社各種ドキュメントなども更新されています。
詳細および最新情報は上記資料でご確認ください。ポイントは以下です。
サポート組合せ
- SAP HANA 1.0 SPS5 on VMware vSphere 5.1以降
- SAP HANA 1.0 SPS7 on VMware vSphere 5.5以降(本稼働環境もサポート)
本稼働環境サポートにおける前提条件/制約
- まだControlled Availabilityであり、申請(sap_hana_tailored_data_center_integration@sap.com)が必要
- これまで同様にHANAアプライアンス認定サーバーを使用する必要がある。ただし、E7 Westmere EXおよびE7 Ivy Bridge EX搭載2CPU/4CPUモデルのみで8CPUモデルは未サポート
- HANAはシングルインスタンスのみ。マルチノード、スケールアウト構成は未サポート
- 1台のサーバー上に複数仮想マシンの稼働は不可
- サポートされる最大構成はVMware vSphere 5.5の上限である64vCPU/1TBメモリー(4CPUモデルで最大60コアなので??将来の8CPUモデルサポート前提の話かも)
- CPU/メモリーのオーバーコミット機能は使用不可
- VMware vMotion、DRS、HAなどの機能は利用可能
- HWベンダーによるセットアップ済みのHANAアプライアンス以外に、SAP認定テクノロジースペシャリスト-SAP HANA InstallationエンジニアによるTDI(Tailored Datacenter Integration)導入でもOK
従来のvMotionだと共有ストレージが必要であり、シングル構成のHANAアプライアンスは一般的にローカルストレージです。
そのためEnhanced vMotionを使用するか、TDIで認定ストレージを使用した構成で個別に導入する必要があります。
なお、非本番環境であれば8CPUモデルおよび同一サーバー上の複数仮想マシン構成もサポートされます。
今後の予定
- 8CPUモデルの本稼働環境サポート
- 同一サーバー上の複数仮想マシン構成の本稼働環境サポート
- マルチノード、スケールアウト構成のサポート
- VMware vSphere以外のハイパーバイザーのサポート
個人的にはまだまだ制限/制約が多く実用度という点では疑問が残ります...。
昨年10月に開催されたSAP TechEd 2013 Las Vegasで聞いたときは、
2013年末から2014年明けを目標にHANA on VMwareの本稼働環境サポートを開始するとの話だったので
結果として半年近く遅れています。今後の予定もどれくらいかかるのか、気長に待ちたいと思います。